電解加工機とは?
電気化学反応を利用した金属加工法であり、工具の消耗が無いこと、工作物の硬さによらず加工できるという利点があり、難削材の微細加工へ応用も期待されています。電解液中でワーク(工作物)と電極を対向して設置し電流を流すことにより、ワーク表面の金属分を溶解させることで、精密な形状の加工や微細な加工を実現します。この方法は、金属加工後に生じるバリ取りや素材表面の研磨などで活用されます。
電解加工機は、航空宇宙、医療機器、電子部品など、高精度が求められる分野で広く利用されています。
電解加工の原理
電解加工は、ワークを陽極(+)、対向する電極を陰極(-)として、両極間に電解液を流し通電することによりバリを溶解します。(右図)
反応式:6NaNO3+6H2O+6e+2Fe3+ → 2Fe(OH)3+6NaNO3+3H2
- NaNO3:電解液(硝酸ソーダ)
- Fe(OH)3 : 水酸化第二鉄(スラッジとして液中に浮遊)
- O2、H2 : 酸素、水素(電解時に水の電気分解によって発生)

電解加工の特長
電解加工は、電気化学反応を利用し電解液中で陽極側の金属の電解溶出させる加工法であります。この方法は熱影響が少なく、高効率な加工を実現しています。
- ほとんどの金属に対応可能で、難削材、焼き入れ鋼なども容易に加工できます。
- 加工には電極治具が必要です。
- 手作業で除去しにくい、奥深い部分や狭い部分のバリも、電極治具が入れば除去できます。
- 電解による溶解のため、二次バリやカエリが生じません。
- 電解時間は、一般的には電解バリ取りは10~15秒で加工ができます。
- 電解加工は、熱による素材の変形・変質がありません。
- 同時に多数の個所の加工が可能です。
- 電極治具は非接触なので、通常の使用状況では消耗はありません。
電極治具
電極治具は、ワークの形状に合わせ製作します。(右図)

- 電解により溶解させるため、バリ取り部位のみ陰極を露出させます。
- 電解液を矢印に従って循環させます。
- ワークへの給電には特殊金属を使用しています。(特許)
装置の特長
当社の電解加工装置は、自社製作の信頼性の高い、電子制御による安定した品質を実現します。また、各種機構によりメンテナンスも容易です。
- 電源部、制御部、電解部、電極・治具等すべて自社製作による信頼性の高い装置をご提供します。
- 電圧・電流を電子制御しており、品質の安定を実現します。
- 電極・治具は、段取り換えが迅速に行えるカートリッジ方式になっています。
- 電源部には、短絡遮断システムが装備され、短絡時の電極の損傷を最小限に抑えます。
- 加工品質を安定化するため、電解液をPH調整装置(超音波洗浄機能付)にて、常時管理しています。
- 脱水装置などを装備し、電解加工により発生するスラッジを連続的に除去します。
- ブロックビルド方式の採用により、メンテナンスが容易です。
電解加工の事例
電解加工前

電解加工後(バリ取り)
電解加工後(バリ取り)

電解加工後(面取り)
電解加工後(面取り)

電解加工後(バリ取り)
電解加工後(バリ取り)
